ローカルルール
「え?こんな時にカードするの?」ーーーFF8 エルオーネ
定番トランプゲームの中で、学生時代一番よくプレイしたのは「大富豪」だと思う。
大半の人がルールを知っているゲームだが、それぞれ知ってるルールが少しずつ異なる。そう、このゲームの何が面白いかって、ローカルルールが多く存在する事だ。
何が基本ルールで何がローカルルールなのかわからないが、まず私の中学で適用されていたルールは、
「ハートの3持ちがスタートプレイヤー」「革命」「8切り」「ジョーカー上がり禁止」あたりだった。今思うとかなりシンプルだ。
高校になるとこれに「階段」「イレブンバック」「都落ち」が加わる。
大学では明らかにお前が作ったオリジナルルールだろっていう「オーメン」が加わった。6を3枚持っていたら革命が起こせるというルールでネーミングが秀逸で好き。あまり使いどころはなかったが。
このように、所属する組織が変わるごとに、各々が地元のルールを付け足して、特有のゲーム感になっていくのが、大富豪(大貧民と呼ばれる事もある。呼び方までローカルルール有り)の面白いところである。
さて冒頭でセリフ抜粋したFF8だが、このゲームにもカードゲームが存在している。いついかなるところどんな状況でもカード勝負をふっかける主人公スコール。デュエリストよりデュエリストかもしれない。
そんなFF8のカードゲームは挑んだ場所、相手によってその相手の知ってるルールが追加されていくというまさに大富豪と同じルールの増え方をするゲームだった。
FF8をプレイしていた当時は、複雑なルールは増えるしランダムハンドで思ったようにカード使えなくて負けるしそれでカード取られるしなんだこのクソシステムはと憤慨していたものだが、私が大学生になって大富豪のローカル概念を体感した時に、ああFF8のカードゲームはこれを表していたのか、ということに気づき、感動した。いや、感動まではしてないが感慨深くはあった、という程度か。クソシステムであるという印象は拭えていない。
人が集まったら新しいボードゲームをプレイしたくなるが、新しいメンバーで大富豪もやってみたいものである。果たしてどんなローカルルールがあるのだろう。